競艇の伝説のレース!ファンなら一度は見ておきたい3選
「競艇で語り継がれているレースを知りたい」
「競艇ファンなら知っておきたい伝説のレースはどれ?」
競艇の伝説のレースをご存知ですか?
今回は競艇ファンの間で語り継がれている伝説のレースを3つご紹介します。
伝説のレースを知れば、より競艇を楽しめるでしょう。
「競艇は賭けて勝つ楽しみだけでなく、手に汗握るレース展開を見る楽しみもあります」
伝説のレースに共通する条件についても解説しましたので、ぜひ最後までご覧ください。
競艇の伝説のレース1:植木選手VS中道選手のデッドヒート【1995年賞金王決定戦】
競艇は1週目のターンを先頭で走行した選手が優勝するパータンが多いのですが、このレースは最終コーナーまで勝負がつかなかった稀なレースです。
しかもこの名勝負が、年間獲得賞金ランキングで上位18名のみ出場できる競艇の最高峰レース「賞金王決定戦」で行われたので、20年以上経った今も伝説として語り継がれています。
大接戦の名勝負を繰り広げたのが
- インに拘る重鎮…中道善博選手(当時47歳)
- 大けがから復帰した不死鳥…植木通彦(当時27歳)
の両選手です。
年齢が一回り以上違う選手同士が名勝負を繰り広げるのもボートレースの面白いところ。
名勝負を繰り広げたときの出走順は次のようになっていました。
- 1号艇 中道善博
- 2号艇 野中和夫
- 3号艇 烏野賢太
- 4号艇 松井繁
- 5号艇 植木通彦
- 6号艇 熊谷直樹
多くの競艇ファンは、インからの逃げが得意な中道選手の優勝を予想していたことでしょう。
実際に、最初のターンは中道選手が先頭で旋回します。
しかしながら、第二ターンで中道選手がまさかの旋回失敗。
そこに最初のターンでまくりをしかけ、中道選手のすぐそばを走行していた植木選手がトップに出ます。
その後は、ターン毎に中道選手・植木選手が交互に入れ替わるデットヒートの展開に。
そして、最後のターンから併走したまま両選手がゴールインします。
わずか0.4秒の差で5号艇の植木選手が優勝を決めました。
競艇の伝説のレース2:丸岡選手の脅威の追い上げに注目!【2008年第55回全日本選手権優勝戦】
1995年の伝説のレース「中道選手VS植木選手」を再現したかのようなレース展開を繰り広げたのが、
- 丸岡正典
- 瓜生正義
の両選手です。
名勝負を繰り広げたときの出走順は次のようになっていました。
- 1号艇 丸岡正典
- 2号艇 今垣光太郎
- 3号艇 瓜生正義
- 4号艇 石田政吾
- 5号艇 松本勝也
- 6号艇 木村光宏
でも、この勝負じつは、6号艇の木村がスタート時に2コースに侵入したことで、瓜生は4コースからのスタートになっています。
結果から言うと、この勝負を制したのはインコースを走っていた丸岡選手です。
インコースにいた丸岡選手とアウトコースの瓜生選手が接戦を繰り広げたこの勝負。
結果だけに注目すれば、先ほど紹介した中道選手VS植木選手と同じように、丸岡選手がどこかのターンでミスをして大接戦になったのかなと考えますよね。
でも、じつはこの勝負、両選手ノーミスのテクニック勝負での大接戦。
つまりどちらかがミスしたら終わりという状況で繰り広げられた、手に汗を握るレース展開だったのです。
両選手の華麗なターンに注目していただきたい、伝説のレースです。
競艇の伝説のレース3:1位と2位の差がわずか0.01秒!手に汗握る展開【2005年の桐生周年優勝戦】
伝説の名勝負を繰り広げた植木選手と丸岡選手が同じ土俵に並んだこのレース。
誰もがレジェンド植木選手と高テクニックを持つ丸岡選手の勝負になるだろうと予想していたことでしょう。
でもふたを開けてみると、最後まで誰が優勝するのか予想できない、手に汗握る伝説の名勝負となりました。
名勝負を繰り広げたときの出走順は次のようになっていました。
- 1号艇 田村隆伸
- 2号艇 西村勝
- 3号艇 植木通彦
- 4号艇 桂林寛
- 5号艇 山崎智也
- 6号艇 丸岡正典
まず最初のターンを制したのは3号艇の植木選手。
華麗なターンでインコースを差します。しかしながら次のターンで植木選手がまさかの失速。
そこに追いついたのが華麗なターンを見せた丸岡選手。他の艇を圧倒するまくりで第2ターンをクリアします。
ところが、1号艇の田村選手がピッタリとくらいつき、なんと第3ターンでは田村選手がリード。
ターン毎に先頭の選手が変わるレースは非常に稀なことです。
そして、2周目最後のターンで出てきたのが、5号艇の山崎選手。
直線コースで、丸岡選手と山崎選手がピッタリくっつくように併走しながら最後のターンに入ります。
そして、最後のターンを制したのは丸岡選手でした。ただ、そこでも勝負が決まらずに直線コースでラストのデットヒート。
どちらが優勝したか分からないまま2艇はゴールラインを出走しました。
写真判定の結果、優勝したのは5号艇の山崎選手。
デットヒートを繰り広げた丸岡選手とのタイム差はなんと0.01秒。
これほど競艇ファンを熱狂させた伝説のレースは他にないでしょう。
競艇をするのであれば、ぜひ一度は見ていただきたい伝説のレースです。
競艇の伝説のレースに共通する条件
競艇の伝説のレースには、共通する3つの条件があります。
1つずつ見ていきましょう。
優勝戦など大きなレースである
競艇は1つのレースを数日間かけて行われます。
レースのグレードに関係なく、予選を勝ち抜いた選手が準優勝戦・優勝戦とコマを進めるのですが、準優勝戦・優勝戦はそのレース中の成績に応じて、コースが割り当てられます。
1番調子の良い選手がインコースを割り当てられるので、荒れない限りその選手の勝つ確率が高くなります。
とくに大きなレースの優勝戦では、トップクラスの選手の中でも成績の良い選手がインコースに入るので荒れることは稀です。
予想しやすい大きなレースの優勝戦で、予想外のレース展開が繰り広げられると伝説のレースとして競艇ファンの記憶に残り続けます。
最初から最後までデッドヒートを繰り広げる
競艇は最初のターンを制した者がそのまま独走して優勝するパータンの多い競技です。
とくに優勝戦や準優勝戦では、そのレース中に成績の良い選手にインコースが与えられるため、予想しやすくなっています。
ところが、伝説のレースはこのパターンを覆し、最初から最後まで手に汗握るデットヒートを繰り広げることが多いです。
先ほど紹介した「2005年の桐生周年優勝戦」で最初のターンを制したのは、3号艇の植木選手でした。
しかしながら、優勝したのはなんと最終コーナーを制した丸岡選手を直線でわずかに追い抜いた山崎選手だったのです。
このように最初から最後まで勝負のわからないレースは伝説として競艇ファンに語り継がれています。
接戦を繰り広げる選手がライバル同士である
優勝戦でかつ最初から最後までデットヒートを繰り広げるだけでも伝説のレースだと言えます。
さらにデットヒートを繰り広げた選手がライバル同士ならなおさら伝説に深みが増すでしょう。
先ほどの伝説で紹介した中道選手と植木選手は、翌年に行われた賞金王選手権でも同じレースに出場。
レース直前のインタビューで中道は「植木には絶対まくらせない」、対する植木は「それだけ言われるのは本望です」と返しています。
目の前に火花が散るようなお互いの発言ですよね。
このレースでは、植木がまくりを成功させ、競艇史上初の年間獲得賞金2億円プレーヤーとなりました。
ライバル同士の接戦は伝説のレースをさらに盛り上げ、20年以上経った今も熱く語り継がれています。
まとめ:競艇の伝説のレースはいつみても手に汗握る展開
競艇は3周走行した順位を競うものですが、実際はインコースが有利で最初のターンで勝負が決まりがちです。
でも稀に最初のターンで勝負が決まらず、最後の直線まで接戦を繰り広げるレースが行われることもあります。
それでは、最後に伝説のレースをおさらいしましょう。
まとめ
- 年齢差関係なし!中道選手と植木選手のデットヒート
- テクニック一本勝負!制したのは丸岡選手
- 最初から最後まで混戦!2005年桐生周年優勝戦
競艇は賭ける楽しみもありますが、このような大勝負を見る楽しみもあります。
競艇初心者の方は、レース展開にも注目して競艇を楽しんでみてはいかがでしょうか。