競艇の暗黙のルールとは?若手選手NGの3つの行動
「競艇の暗黙のルールって、どんなものがあるの?」
「新人クラスの若手選手がやってはいけない行動ってどんな事?」
競艇には若手選手が守らなければならない【暗黙のルール】が存在することをご存知でしょうか。
【暗黙のルール】と聞くとマイナスイメージを想像しがちですが、競艇の場合はその逆でポジティブなルールとなっています。
今回は競艇の暗黙のルールについて解説します。
「若手選手が暗黙のルールを守ることで、レースを安全に進めていくことができます」
競艇の暗黙のルールを知れば、きっとあなたも若手選手を応援したくなるはずです。
また若手選手に注目することは、将来のルーキーを発掘することにもなるので、ぜひ最後までご覧ください。
競艇の暗黙のルール|若手選手NGの3つの行動
競艇の暗黙のルールは、デビューして間もない若手選手が、事故を防ぎつつ安全に走行してもらうために存在します。
競艇は水面でボートを自在に操らないといけない「非常に危険な競技」です。
養成所を出たばかりのレースに慣れていない新人選手は、まだボートを自在に操る技術と経験が足りません。
若手選手には出来るだけ安全に、徐々にレースに慣れてもらうための暗黙のルールが存在するのです。
若手選手が安全に走行するためにある代表的な暗黙のルールは次の3つです
競艇の暗黙のルール
- 新人は6コース進入をする
- 先輩やベテラン選手よりインコースを取る行為(まえずけ)をしない
- しぼる・ツケマイなどの旋回術をしない
では暗黙のルールをそれぞれ見ていきましょう。
競艇暗黙のルール1:新人は6コース進入をする
競艇の養成所を出て、まだ日が浅い若手選手は6コース進入からのスタートになります。
大外の6コース進入をする目的は、若手選手が安全にレース運びができるようになるための配慮です。
もしこの暗黙のルールがなく、インコースから出走してしまうと、若手選手が原因の事故の確率が上がり、その起こした事故が原因でトラウマになることも考えられます。
若手選手がレースに慣れてくると、
「若手選手はいつまで6コースで走らないといけないの?」
「いつ6コース以外も走れるようになるの?」
と思うこともあるかもしれませんね。
若手選手が6コース以外でもレースできるようになる事に明確な基準はありませんが、大きく2つのパターンがあります。
若手選手が6コース以外でレースするための2つのパターン
- パターン1:B1昇格条件を満たす
- パターン2:師匠から許可がでる
多くの場合B1クラスに昇格すると、6コース以外の進入を許される目安になります。B1クラスに上がる条件は次の通りです。
B1クラスに昇格する条件
- 勝率2.00以上
- 事故率0.70以下
- 50回以上の出走
B1クラスに昇格すれば、ある程度のレベルに達している証拠にもなるので、6コース以外からの枠番で走り始める選手も出てきます。
しかしパターン2のように師匠からの許可が降りなければ、たとえB1クラスに上がっても6コースを走り続けなければいけない場合もあります。
競艇暗黙のルール2:先輩やベテラン選手よりインコースを取るのはNG
上下関係の厳しい競艇ではB2クラスの若手選手が、先輩やベテラン選手よりインコースを取る行為はNGです。
ルール1でも説明した通り、まずは6コースでしっかり技術と経験を積むことが最優先。
若手選手が枠番で先輩やベテラン選手よりインコースになったとしても、6コース進入に自ら変更してスタートすることが暗黙のルールとして定着しています。
競艇暗黙のルール3:しぼる・ツケマイなどの旋回術
しぼる・ツケマイなどの高度で危険を伴う旋回術は、若手選手は実践してはいけません。
なぜなら、これらの旋回術はレースに出場する他の選手の安全を脅かす行為だからです。
このような「しぼる・ツケマイ」等の高度な旋回術を使用するためには、経験と実績が数字として残せて来た時。
もしくは師匠から実力が認められ、許可が降りてはじめてレースで使う事ができるようになります。
【番外編】競艇にあるレース後の暗黙のルール
さて、ここからは番外編として「へーなるほど」と思ってしまう、暗黙のルールを紹介します。普段のレース中からは気付けない選手間のルールです。
それぞれ見ていきましょう。
ルール1:レース後の挨拶【すみませんでした】
毎レース後の挨拶は、「すみませんでした」という競艇ならではの暗黙のルールがあります。
「レースで戦った対戦相手には、レース後は普通【ありがとうございました】と言うんじゃないの?」
と思いますよね?
競艇では礼儀や謙虚な姿勢を重んじる風潮があります。
なので「ありがとうございました」より、「すみませんでした」の方が、角が立たず、低姿勢で謙虚なイメージを相手に持たせることができるとされています。
とくに優勝戦などの大きなレースほど、謙虚に見せる事が競艇では通説となっている暗黙のルールです。
ルール2:新人選手はレース準備や片付けを手伝う
新人選手はレース準備や片付けを手伝うことが暗黙のルール。
レース準備や片付けはボートレース養成所で習っており、このルールによりレース以外の作法や整理整頓などの細かな配慮を自然と身に付けることができます。
また先輩選手やスタッフとのコミュニケーションの機会もここで得られます。
他にもレース開催中は全ての選手がボート洗浄を行う義務があるんですが、この時も新人選先が率先して手伝う事も暗黙のルールです。
競艇にある3つの暗黙のルール、破ったらどうなるの?
若手選手が競艇のルールを破ると、ルールを破ったことにより被害を被った先輩レーサーから厳しく注意を受けます。
また師弟関係にある場合、師匠からも注意をうけることになるでしょう。
なぜなら、そのルールを破ることで自分自身の選手生命はもちろんのこと、被害を被る先輩レーサーの選手生命をも脅かす行為となるからです。
さらにレースを見守るファンからも不信感を買う恐れがあります。
意図的に暗黙のルールを破ることは、自分だけでなく一緒に出場する先輩レーサーも危険にさらすことになります。
危険を犯して1着を獲得したとしても、誰も喜ばないでしょう。
若手選手はまず勝負に出るよりも、暗黙のルールを把握し、安全にレースを全うすることから始めていきます。
もし賭けているレースに若手選手が出場するときは、ファンとして温かい目で見守ってあげたいものです。
まとめ:新人競艇選手の暗黙のルールを理解したうえで予想しよう!
若手競艇選手の多くは弟子と師匠の厳しい上下関係があります。
令和に入り昔ほどの過度な上下関係の厳しさは無くなりつつありますが、それでも今回紹介した若手選手を守るための代表的な3つの暗黙のルールは今も守られ続けています。
まとめ
- 暗黙のルールはレースに慣れていない若手選手のために存在する
- 暗黙のルールがあることで、若手選手もベテラン選手も同じ土俵でレースできる
- 暗黙のルールを破ることは自分と相手の選手生命を脅かす
競艇の暗黙のルールは若手選手が着実に成長してもらう為の決まり事です。
万舟券を狙うために、若手選手に掛けるのも1つの手ですが暗黙のルールがあるので、温かい目で見守ってあげましょう。
またこのルールの下で結果を出せる若手選手は、将来ルーキーとして活躍する可能性がある選手です。
今から注目して、選手の特徴や得意な決まり手を把握しておくと、将来の舟券予想に大きく役立つことでしょう。
ぜひ若手選手の成長にも目を向けてみてはいかがでしょうか。